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組織文化よりも具体的なリーダーシップカルチャー|あなたの企業はどのタイプ?
目次
組織文化は、戦略を実行をする上で決して無視することのできない要素です。そもそも組織文化とは、事業活動を行うにあたって、組織内で重視される考え方や判断基準、行動規範などを象徴したものです。
そして、今回紹介する「リーダーシップカルチャー」とは、組織文化をより具体化して「組織の中で物事がどのように決められ実行されているのか」を3つのタイプに分類して表したものです。
リーダーシップカルチャーは、リーダー育成分野の権威であるCCL(Center for Creative Leadership)が40年にわたる綿密なリサーチをもとにして定義したものですので、ぜひ参考にしてください。
組織文化とは
組織文化とは、事業活動を行うにあたって、組織内で重視される考え方や判断基準、行動規範などを象徴したものです。組織に属する者の信念、慣習、判断、行動などに、意識するしないを問わず影響を与えるため、戦略と同じかそれ以上に重要といえます。
リーダーシップカルチャーとは
リーダーシップカルチャーとは、組織文化をより具体化して「組織の中で物事がどのように決められ実行されているのか」を3つのタイプに分類して表したものです。
自社におけるリーダーシップカルチャーのタイプを把握・理解しておくことで、組織内の立ち回りもスムーズに行えるようになります。
また、組織内の各リーダーの意識的・無意識的な信念が意思決定と行動を促し、その繰り返しによりリーダーシップカルチャーとしてパターン化していきます。そのため全てのリーダーは、自らがリーダーシップカルチャーを創造したり、変化させたりする責任をもつことを理解しておかなければなりません。
リーダーシップカルチャーの3タイプ
リーダーシップカルチャーの3タイプとは「依存型」「独立型」「相互依存型」です。それぞれを下記で紹介します。
依存型
権限を持つ人がリーダーシップの責任を追っているという信念に基づく文化です。トップダウンというキーワードをイメージしやすいでしょう。
独立型
個人の専門知識や突出したヒーローのような活躍からリーダーシップが生まれるという信念に基づく文化です。役職や権限の効力は他タイプと比べると弱く、発信者の実績や都度の議論によって物事が決まる傾向にあります。
相互依存型
「リーダーシップは組織全体の利益のための集団活動である」という信念に基づく文化です。特定の権力者や一度の議論による決定ではなく、随時話し合いを行いつつ、調整を繰り返しながら業務を進めます。
自社のリーダーシップカルチャーを把握する
自社のリーダーシップカルチャーは、どのタイプに当てはまるかを把握しましょう。
具体的には、次の図のように「方向性・整合性・コミットメント(DAC:Direction・Alignment・Commitment)」をどのように生み出しているかを評価することで把握できます。
- 方向性(Direction)とは、組織がどのように進むべきかを決めることです。上の図を見ると、方向性を決めるアプローチには、権威への追従に根ざしたもの(依存型の文化)、影響力に根ざしたもの(独立型の文化)、あるいは探求心の共有に根ざしたもの(相互依存型の文化)があることがわかります。
- 整合性(Alignment)とは、仕事が上手くまとまるように調整することです。整合性を生み出すための文化的なアプローチは、方向性と同様に文化の種類によって異なります。依存型の文化では、整合性は大きな体制の期待値に合わせることで得られます。独立型の文化では交渉によって調整が行われます。そして相互依存型の文化では、継続的な相互調整が必要となります。
- コミットメント(Commitment)とは、グループに対する相互責任のことであり、個人の成功よりもグループの成功を優先させることです。依存型の文化ではコミットメントはコミュニティで権限を持った人への忠誠心から生まれます。独立型の文化では、自分の利益と大きなコミュニティの利益を評価することがコミットメントにつながります。そして、相互依存型の文化では、発達段階のコミュニティに関与することでコミットメントが生まれます。
もし今、皆さんの組織のリーダーシップカルチャーに変革が必要な場合、相互依存型のリーダーシップ文化を構築するための5つの原則が参考になります。詳しくはこちらをご覧ください。
組織文化を変革する:相互依存型のリーダーシップを達成するための5大原則
自社のリーダーシップカルチャーが組織にとってプラスに作用しているか
自社のリーダーシップカルチャーが明確になったら、次は以下を確認しましょう。
- 現在のリーダーシップカルチャーは組織のパフォーマンスにプラスの影響を与えていますか?
- 現在のリーダーシップカルチャーは、戦略の実行と目的の達成に貢献していますか?
もし「YES」と明確に答えられない場合は、自社のリーダーシップカルチャーの変革に取り組む必要があります。そうすれば、より効果的な「方向性・整合性・コミットメント」を実現し、組織全体のパフォーマンスを向上させ、戦略的なビジネス目標を達成できるでしょう。
成果につながるリーダーシップカルチャーを築くために
組織の成果を大きく左右するリーダーシップカルチャーの構築には、その基礎となる各リーダーの教育が欠かせません。各リーダーによる意思決定と行動が、リーダーシップカルチャーを創造し、変化させるのです。
ただ、現リーダーや次世代リーダーへの教育、ひいては自社のカルチャーの変革を社内だけで担うことは難しいのが実状です。
弊社「株式会社インヴィニオ」は、学びを知識や能力のレベルに留まらせるのではなく「実力」へと昇華させることにコミットしています。事業上の成果として表れるように、人や組織が保有する「成果を生み出す能力」を引き上げ、引き出し、顕在化させることを重視しています。
リーダーを育成し、組織文化レベルや成果をさらに高めたいとお考えの場合は、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人:インヴィニオ編集部