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デニソン・リーダーシップ開発調査結果を最大限に活用するための方法4ステップ
目次
重要な一方で難易度の高い「リーダー育成」を効果的に行うためのツールとして、デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)が注目されています。DLDSとは、対象者における業績に影響を与える12のリーダーシップスキルの高さを明らかにする分析ツールです。
今回は、リーダー育成の世界的権威であるデニソンコンサルティングが開発したデニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)について、概要を解説した上で調査結果を最大限に活用するための方法4ステップを紹介します。
そもそもデニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)とは
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS:Denison Leadership Development Survey)とは、業績に影響を与える12要素のスコアを対象者ごとに評価するツールです。
DLDSの目的は、対象者のリーダーシップ能力を向上させ、組織内での影響力を高めることにあります。そのために、対象者のリーダーシップにおける強みと弱み(課題・改善点)を浮彫りにするのです。
DLDSの結果は、4つの特性である「方向性」「一貫性」「自立性」「適応性」で示されます。各特性はさらに3つずつの要素に分かれており、下図の通り、計12要素で構成されています。
またDLDSは、対象者本人に加えて上司・同僚など共に働く人々による回答を基にスコアを算出します。いわゆる360度評価です。
さらに各スコアは、各国他社の調査対象者と比較して算出されたものです。各特性における色の多少によって、各スコアの高低を客観的かつ数値的に把握できます。
■デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)の全体像:
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)の基本情報はこちらをご覧ください。
デニソン・リーダーシップ開発調査とは?世界水準のリーダー育成に向けて
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)が対象者に及ぼす効果
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)は、対象者に以下のような効果を及ぼします。
- 職場での自らの言動に対する意識を高める
- 得意なことをさらに伸ばす
- リーダーとしてより効果的に働くための改善点に焦点を当てる
- 結果をさらに探求するために同僚と正直な会話を行う
- 焦点を絞った行動計画を立案できる
- 自己の能力開発に対する責任を持つようになる
デニソン・リーダーシップ開発調査結果の見方における注意点
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)の結果は、以下のように示されます。
先述の通り、DLDSは各国他社の調査対象者と比較して算出されます。例えば、「共有ビジョンを作成する」領域で72のスコアを見た場合、対象者のスコアが各国他社の調査対象者の72%以上と同等またはそれ以上であることを示しています。
対象者のスコアをベンチマーキングすることにより、他者よりも優れている点と改善点が浮き彫りになるのです。
下記は、基準スコアリング(各回答項目の7段階評価)がどのように優れている点と改善点を明確にするのかを視覚的に表したものです。
注意すべきは、あるスコアが低いからといって評価者が「そのスコアにおける対象者の能力が低い」と考えているわけではないということです。
低いスコアは、評価者(自己評価を含む)がその領域で改善の余地があると感じていることを示しています。対して高いスコアは、個人がリーダーとしての時間とエネルギーをより多く費やしている領域を反映することが多いのです。
つまり、DLDSを使用することで、今後どこにどのように時間とエネルギーを集中すべきかについて、客観的なデータに基づいた決定を下すことができるようになるのです。
デニソン・リーダーシップ開発調査結果を最大限に活用するための4ステップ
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)によるフィードバック結果を真摯に受け止めて行動を変容していくことで、フィードバック結果を前向きに受け入れて改善に望む姿勢を評価者に示す機会を得られます。
上司や同僚からのフィードバックに感謝しつつ、更なる洞察を得るために以下の4ステップの実施を推奨します。
ステップ1:レポートを何度も読み、強みと弱みを正確に理解する
レポートを何度も読み返し、強みと弱み(課題・改善点)を正確に理解しましょう。上司や同僚、直属の部下などさまざまな評価者によるフィードバック結果を総合的に見て、「「共通する強み・弱み」や「特定の評価者に固有する強み・弱み」を正確に理解しましょう。
ステップ2:改善したい点と活用したい強みをピックアップする
開発の可能性がある分野と活用したい強みを 2〜3 つほど特定します。最低スコアのみに基づいて開発分野を選択しないように注意してください。 また、あなたの役割において何が重要であり、将来の成功に向けて何があなたを位置づけるかについても考慮してください。
追加の洞察が価値があると思われる領域をピックアップしておき、それらの領域について各評価者と話し合う準備を整えます。
ステップ3:上司と面談して優先順位を決定する
上司と面談を行い、結果をレビューしながら、ステップ2で自らがピックアップした「改善したい点と活用したい強み」の優先順位を相談の上、決定しましょう。なぜそれらをピックアップしたかの理由を伝えて、焦点を当てるべき領域と取るべき行動について合意を得ます。
ステップ4:評価をしてくれた同僚や直属の部下と対話の機会をもつ
フィードバックを提供してくれた同僚や直属の部下とのフォローアップと対話の機会をもつことも非常に効果的です。
1対1またはグループ面談など形式は問いません。最も正直かつ率直な会話を交わしやすい形式にしましょう。
また、面談中は以下の点に留意しましょう。
- 彼らの意見・評価に感謝する
- フィードバックに対して自らの見解や洞察を共有することで、評価結果を真剣に受け止めたことを示す
- より詳細を理解したいフィードバックについて訊ねる
- フィードバック結果を受けて、変容した行動を説明する
- 彼らの支援を求め、彼らがあなたの開発努力をどのように支援できるかを話し合う
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)で次世代リーダーが育つ
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)は、次世代リーダー候補となる各対象者に実施することで、客観的な評価に基づいてリーダーとしての自発的な成長を期待できます。
これは、「多くの調査実績によって蓄積されたデータベースから算出されるスコア」と「共に働いている上司や同僚、部下などによる評価」によって成り立つDLDSだからこそ可能なのです。調査結果を通じて、自社が求めるリーダーの育成につながるからこそ、コカコーラやNASAといった世界的大企業でも採用されているのです。
そして弊社インヴィニオは、20年以上積み重ねてきた確かな実績と、デニソンをはじめ世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のツールやノウハウを用いて、分析や学びのレベルに留まらせず「実績や実力」へと昇華させることにコミットします。
単なる評価ツールではなく、次世代リーダーの育成や能力開発につながる能力診断を行いたい場合はもちろん、「診断後の具体的な改善策もあわせて相談したい」「リーダー育成についてゼロから相談したい」といった場合も、ぜひ気軽にお問い合わせください。