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デニソン・リーダーシップ開発調査とは?世界水準のリーダー育成に向けて
目次
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS:Denison Leadership Development Survey)とは、対象者における業績に影響を与える12のリーダーシップスキルの高さを明らかにする分析ツールです。
「組織の将来を担うリーダーをいかに育成していくか」はどの企業においても、重要かつ困難な課題ではないでしょうか。
背景には「リーダーシップの定義が難しい」「変化の激しい現代を生き抜くリーダーに求められる要素が分からない」「とりあえずリーダーシップ研修を行っているが表面的な成果しか得られていない」といった悩みが生じがちです。
そこで今回は、リーダー育成の権威であるデニソンコンサルティングが開発したデニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)について解説します。
50か国以上で8,000社以上もの業績および組織パフォーマンスの向上を支援してきたデニソンコンサルティングが開発したグローバルスタンダードといえるツールですので、ぜひこの機会に概要を理解しておきましょう。
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)とは
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS:Denison Leadership Development Survey)とは、業績に影響を与える12要素のスコアを対象者ごとに評価するツールです。
DLDSには「デニソンモデル」が用いられています。デニソンモデルとは、組織の業績に大きな影響を与える組織文化の要素を4つの特性にまとめたものです。ダニエル・R・デニソン博士とウィリアム・S.ニールの25年以上に及ぶ研究によって開発されました。
DLDSの結果はデニソンモデルとして出力され、4つの特性である「方向性」「一貫性」「自律性」「適応性」で示されます。各特性はさらに3つずつの要素に分かれており、下図の通り、計12要素で構成されています。
DLDSは、計12要素に関連する各個人のスキルと実践を測定します。各個人のスコアは、世界中のデータベース(各国他社の調査結果)と比較して算出されます。各特性における色の多少によって、各スコアの高低を客観的かつ数値的に把握できるのです。
DLDSは、対象者自身、上司、同僚、直属の部下から評価を得ることで、さまざまな視点からの360度フィードバックを対象者に提供します。これにより、対象者は自身のリーダーシップの強みと改善の可能性のある特性・要素についての包括的な見解を得られるのです。
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)の4特性
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)の4特性である「方向性」「一貫性」「自律性」「適応性」について解説します。
方向性
方向性は「組織の方向性を理解できているか」を示します。組織のビジョンや主要な戦略について、理解の度合いを探ります。
また、短期的な目標についての理解度にも焦点を当て、日々の業務や優先事項に結びついているかについても考慮します。
一貫性
一貫性は「従業員が品質、安全性、従業員満足度など重要な成果を達成するために、安定した活動およびマネジメントを行えているか」を示します。組織内で衝突やすれ違いが生じた際に合意を形成する能力や、部署や部門の垣根に囚われず、組織内の協力体制を構築する能力の高さを測ります。
また、組織の核となる価値観を模範的に実践しているか、そして部下など周囲が同様に行うのをサポートしているかも評価対象です。
自律性
自律性は「従業員の能力開発や、能力を発揮しやすい環境構築に貢献しているか」を示します。能力を発揮しやすい環境とは、「適性な評価がなされており、適度な権限を与えられていると感じ、自らも変化をもたらせると思える環境」のことです。また、必要に応じてチームワークを発揮させられるかも評価点の一つです。
適応性
適応性は「ビジネス環境の変化に応じて、組織に変革をもたらせるか」を示します。どの程度、自ら率先しつつ模範となれているかを測ります。また、成功と失敗に対する学習や顧客ニーズの重視を促せているかを評価します。
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)のメリット
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)の主なメリットは以下の5つです。
- 自社の各リーダーのスキルを世界中のリーダーと比較して、現状レベルを把握できる
- 各リーダーおよび組織全体のリーダーシップの強みと弱み(課題・改善点)を特定できる
- 個人および組織のパフォーマンスを向上させるために必要な要素を体系化・視覚化して共通認識にできる
- 個々の能力開発計画に向けた客観的な根拠を入手できる
- 絶え間なく変化する外部環境に適応できるリーダーの育成に役立つ
デニソン・リーダーシップ開発調査結果の具体例
デニソン・リーダーシップ開発調査結果の具体例を紹介します。
以下の例は、ある1人のリーダーに対してSelf(自分自身)、Boss(上司)、Peer(同僚)、Direct Reports(直属の部下)、上司・同僚・直属の部下の総合結果であるCombined Other(他者総合)による評価結果を示したものです。
本具体例においては、とくに赤色部分の「戦略的意図と方向性」「ゴールと目標」に対して、自身が過小評価をしていたことが伺えます。
また、今回は特別にデニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)のサンプルレポートを無料でプレゼントいたします。実際にどのように結果が出力されるのかをぜひご確認ください。
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デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)で効果的なリーダー育成を実現
デニソン・リーダーシップ開発調査(DLDS)には、リーダーに具体的かつ実行可能なフィードバックを提供するために設計された96の調査項目が含まれています。これにより、対象となった各リーダーは自己の認識と同僚の視点を比較することができます。
調査結果は、グラフィックとパーセンタイルスコアによって視覚的かつ客観的なデータとしてもたらされます。評価内容も一般的なビジネス用語で分かりやすく記述されており、DLDSはリーダーシップ開発のための強力なツールとなります。調査結果はPDF形式で提供され、その後の能力開発をガイドするためのサポート資料も利用可能です。
このようにDLDSは、単なる評価ツールではありません。調査結果を通じて、自社が求めるリーダーの育成につながるからこそ、コカコーラやNASAといった世界的大企業でも採用されているのです。
そして弊社インヴィニオは、20年以上積み重ねてきた確かな実績と、デニソンをはじめ世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のツールやノウハウを用いて、分析や学びのレベルに留まらせず「実績や実力」へと昇華させることにコミットします。
単なる評価ツールではなく、次世代リーダーの育成や能力開発につながる能力診断を行いたい場合はもちろん、「診断後の具体的な改善策もあわせて相談したい」「リーダー育成についてゼロから相談したい」といった場合も、ぜひ気軽にお問い合わせください。