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経営の変革をリードする人事とは?
目次
今回は、経営の変革をリードできるような「真の戦略人事」とは何かをテーマに、オルガノン株式会社のアジアパシフィック地域の人事リーダーをされている太田直樹さんをゲストにお招きしてお話を伺ってまいります。
太田さんは、もともと日系の金融機関に勤務したのち、外資系の企業に転職されてから人事としてのキャリアをスタートされた方です。日本の人事の中でも5本の指に入る本当の「戦略人事」を語っていただける経営者としての人事リーダーでもいらっしゃいます。
■ゲスト:太田 直樹 氏 オルガノン株式会社 アジアパシフィック地域 人事リーダー
※詳細の経歴については動画内にてご紹介しておりますのでご覧ください。
人事部門の役割、変わること・変わらないこと
一般的に日本企業で考えられている人事の役割と、優れた企業や外資系の企業で人事が果たしている役割には大きく違いがあるというのは昨今言われてきていることですが、太田さんがおっしゃるには、特に日本でも問題意識の高い人事では、経営に沿った人事、部門に寄り添った人事が行われているそうです。さらに最近では、グローバルで見ると経営のための人事というよりは、さらに外に目を向ける人事が求められています。社会の枠組みで観た時の自社の在り方、アウトサイドインの目で自分の企業の在り方を考え、人事のありかたを考えていくことが重要であると太田さんは考えています。
強い組織を創るタレントマネジメント
短期的な目標を達成するためには、現場主導でタレントマネジメントをすべきですが、中長期的な目標、例えば会社の10年の計を見た時の人財育成や、5-10年先を踏まえて会社の組織をもっと強くしていきたい、そういうことを考えた時に、社長・役員、そのパートナーになる人事部、人事部長がタレントマネジメントをしっかりと仕掛けていかないとうまくいきません。特に経営者はやることが非常に多く、どうしても人事部と現場に任せてしまうということが起こりがちではありますが、部門の経営レベルの方々が一緒になって組織や人材のことを常に考え語っていく文化、習慣を作るのが大事であると太田さんは語ります。
グローバル人材育成は本当に経営の解となるのか?
グローバル人材を求める、グローバル経営を目指す、というトピックでは、英語が喋れて海外で仕事ができる人材を増やしていくことが会社の変革のカタリストになる、というような話を聞くことがありますが、太田さんはそこに違和感があるそうです。そのような人材を採用し育つのを待って変革を期待するのではなく、そもそも今、ここで、自分たちの日本的な経営の在り方をもう一度見直すことが重要なのではないかと考えています。
環境変化に対応するための人事制度変革(目標設定、評価、報酬制度)
目標設定のプロセスというと、多くの方は半年~1年間のスパンで目標を設定・評価されるというイメージをお持ちではないでしょうか。太田さんは、今までのやり方が時代にあわなくなってきていることを強く感じているそうです。ビジネス環境の変化がどんどん起こっている今の時代、3か月単位くらいで目標を設定し、振り返り、目標を設定しなおすのか、継続していくのか、などを議論していくべきではないかとおっしゃいます。ビジネスサイクルそのものを変えることによって目標設定や評価、報奨のあり方も変わっていくということが、ビジネスの変革をリードする人事制度の変革につながるのではないでしょうか。新しい制度をどのように導入していくのか、どのようにやったらうまくいくかなども実際のご経験をもとにお話しくださいます。
ビジネスリーダーおよびHRプロフェッショナルへの提言
今の時代、人や組織を変えることで、経営そのものが変わるという可能性が今までの時代以上に非常にポテンシャルが大きい、一番手っ取り早く最初にできることは「経営レベルの多様性を上げる」ことであると経験から太田さんは感じているそうです。そこがきっかけになっていい方向に変わっていった組織、チームを何度となくみてきたため、今の時代には有効な処方箋であるという、実例と自信をお持ちとのこと。また、人事としても非常に重要ではあるが、身に着けるのが難しいと感じている人も多いであろうBusiness Acumenの効果的な獲得方法についても言及してくださいました。