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安全管理を徹底するための組織文化|デニソン診断の追加モジュール
安全管理とは、事業および業務を遂行する上での事故や災害、重大なミスを予防するために講じる対策のことです。
テクノロジーの進歩、効果的な手順や手法の導入により、過去数十年の間に企業活動に関わる安全性は大きく改善されてきました。
しかし一方で、安全管理の欠如は依然として発生しており、従業員や組織そのもの、関係者に壊滅的な打撃を与えることも決して少なくありません。発生原因はさまざまですが、根本の原因としては従業員の行動を規定する組織文化の未形成に起因するケースが多いです。
そこで今回は、安全管理について、定義や組織文化との関連性、どのような組織文化を持てば徹底できるのかを具体的な項目で紹介します。
なおここで紹介する各項目は、50か国以上・8,000社以上もの業績や組織パフォーマンスの向上を支援してきた米国企業「デニソンコンサルティング」が開発した「デニソン組織文化診断」の追加モジュールに用いられているものですので、ぜひ参考にしてください。
安全管理とは
安全管理とは、事業および業務を遂行する上での事故や災害、重大なミスを予防するために講じる対策のことです。労働者の安全確保・企業の安定的な発展の維持・社外で活動する場合は周囲の安全確保を目的とします。
「方針や規則」といった形式的な安全管理の仕組みは組織や従業員が何をすべきかを規定するものに対して、「組織文化」は従業員が実際に何をするのか・どう行動するかを規定します。
効果的な安全管理には次の通り、いくつかの要点があります。
- リーダーは安全管理が最優先事項であることを組織全体に約束する
- 従業員は安全管理について当事者意識を持ち、安全に関する懸念を同僚やリーダーと共有する
- ニアミスの事例を検証・学習して迅速に報告するシステムを構築する
- 万一問題が発生した際にスムーズに対処できる体制を整えておく
- 組織の各部門・部署が、安全管理において足並みを揃える
安全管理の基礎は組織文化で築かれる
安全管理の基礎は組織文化によって築かれます。デニソンコンサルティングの研究によると組織文化は事故率と明らかな関連性があり、「経年での組織文化スコアの向上は、安全記録の改善に直接影響を及ぼす」とされています。
また、高いパフォーマンスを発揮する組織文化を持つ組織では「安全違反の減少、休業事故の減少、事故率の減少、安全コストの減少」が報告されています。
特に安全性の成果をもたらす重要な文化的特性として特定されている要素は、「エンパワーメント」「チーム志向」「組織学習」「変革」の4つです。
「エンパワーメント」は、安全な環境づくりの責任をマネジメントの問題ではなく、現場の当事者として捉えるというものです。
「チーム志向」は、安全基準や適切な行動を確立・維持するために協力することを意味します。組織の安全規範は、チームとして一緒に作り上げるものなのです。
「組織学習」は、事故が報告されず制裁も受けないような環境ではなく、従業員がミスや現場での出来事から学ぶことができるオープンな環境を促進します。
「変革」を通じて変化を生み出すことで、従業員は不確実で複雑な状況に柔軟に対応し、安全に仕事を進めるための新しい改善策を採用できるのです。
安全管理を徹底するための組織文化とは|実際の調査項目より
安全管理を徹底するための組織文化とは、具体的に以下の通りです。
- すべてのリーダーは、安全管理に対する強いコミットメントを示しています。
- 安全は、すべての行動において最優先事項です。
- 安全に作業するために必要なツールやリソースがすべて揃っています。
- 従業員がお互いの安全に対して責任感を持っています。
- 従業員が安全性の確保に努めています。
- 高いプレッシャーの中でも、常に安全に仕事をしています。
- 私たちは、安全に仕事をするための新しい方法を常に模索しています。
- 私たちは、すべてのニアミスを深く理解することに努めています。
- 組織内の様々な人が、安全を確保するために協力しています。
- すべての安全上の問題は、リーダーやマネージャーに迅速に報告されています。
- リーダーやマネージャーは、すべての安全に関する問題を解決するために迅速に行動します。
これらの調査項目に対して「当てはまっている」と回答する従業員が多いほど、安全管理が徹底されているといえます。
安全管理の徹底につながる効果的な組織文化診断を
安全管理の徹底には、効果的な組織文化診断の実施が欠かせません。
そこで有効なのが冒頭でも紹介した「デニソン組織文化診断」です。デニソン組織文化診断は、25年にわたり50か国以上・8,000社以上もの業績および組織パフォーマンスの向上を支援してきたデニソンコンサルティングにより開発されました。
デニソン組織文化診断は信頼性と効果の高さから、コカコーラやNASAをはじめとする多くの世界的大企業にも採用されています。「回答は参加者ごとに15分〜30分程度で簡単に行える」上に「実践および実績に直結する調査結果を得られる」という点も多くの支持を得ている理由です。
なお安全管理については、追加モジュールにて測定可能となります。具体的には、以下4つの重要な領域を測定します。
- オーナーシップ
- 調整
- 継続的な改善
- 報告と復旧
また弊社インヴィニオは、デニソンコンサルティングの日本パートナーとして国内企業向けに「デニソン組織文化診断」を提供・実施しています。実績に裏づけられた組織文化診断を用いることで、把握や分析のレベルに留まらせるのではなく「実績向上」にコミットします。
「安全管理の徹底と業績向上を同時に達成したい」とお考えの場合は、以下から気軽にお問い合わせください。もちろん「安全管理の実現に向けて、まずは何から取り組むべきか」といったご相談も歓迎です。