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M&Aによる組織文化の衝突を避ける方法|世界的企業を支援するデニソンの答え
目次
M&A(合併・買収)は、持続的な発展を実現するための重要な成長戦略です。具体的には、新規市場への参入、新たな知的財産へのアクセス、新しい人材の獲得に役立ちます。
しかし、従業員の離職、権力闘争、人材の無駄遣いなど、M&Aは大きなリスクもはらんでいます。実際、M&A案件の70%は期待通りの結果を得られないとまでいわれています。こうしたリスクの主な要因は「組織文化の衝突」です。
そこで今回は「組織文化の衝突を避ける方法」について、コカコーラやNASAをはじめとする世界的企業の組織パフォーマンス向上を支援してきた米国企業「デニソンコンサルティング」が、実際に講じている方法を紹介します。
M&Aの可能性がある場合はもちろん、異なる組織文化を統合しなければならない場面においても有効な内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
デニソンによる「文化的デューデリジェンス」
デニソンはあらゆるM&Aにおいて、組織文化をM&Aプロセスの最重要課題として捉え、「組織文化の衝突」のリスクを最小限に抑えます。デューデリジェンス(対象企業の実態調査)から統合の段階に至るまで、統一されたハイパフォーマンスな組織作りを支援します。
デニソンによる「文化的デューデリジェンス」は、取引が成立する前に、相手企業の文化を評価し、モデル化することができます。この分析は、取引における機会とリスクを洗い出し、交渉や統合の計画段階で必要な情報を提供するものです。
契約成立後、デニソンが構築した文化統合手法に基づき、複数の組織文化を1つに統合するための共通言語と枠組みを作成します。このアプローチによって、ビジネスパフォーマンスに影響を与える組織文化の領域とその活動に焦点を当てることができます。
ターゲットや案件はそれぞれ異なり、広報活動や情報へのアクセスも異なります。デニソンによる診断・分析であれば、情報量の少ない環境においても、マーケット情報、内部文書、ターゲットを絞ったインタビューなどから慎重に評価することができます。そしてこのデータを使って、相手企業の組織文化に関する予測モデルを構築します。
この評価結果を用いて、文化的リスクを予測し、交渉や計画においてそれらのリスクを先んじて回避・軽減できるようにします。
組織文化の衝突を避けて統合を成功させるサイクル
デニソンは組織文化の衝突を避けて統合を成功させるため、下記のサイクルモデルを開発済みです。組織文化の統合に向けて、契約が締結された直後からこのサイクルを回し始めます。
以下では、サイクルの各ステップについて具体的に紹介します。
発見
デニソンの担当者が、幹部へのインタビューを通じて、期待される統合のレベル、あるいは望まれる統合のレベルを明らかにします。また、新しい組織文化の中で何を守り、何を変えるべきかについて、各リーダーが期待していることを洗い出します。
計画
本手法を提供する立場として、クライアント企業とのパートナーシップを強固なものにし、期待に応えるために、主要なマイルストーンと目標を定義します。
診断
デニソン組織文化診断(DOCS)の実施により、組織文化統合に向けたロードマップを提供します。具体的には、以下のような疑問点を解消する指針となります。
- 将来のビジョンは?
- どのような価値観が行動の指針となるのか?
- 社内の統合と市場の外部ニーズとのバランスをどのようにとるのか?
その上でデータを分析しながら、M&Aという枠組みの中で機会や潜在的なリスクを生じる要因が何かを解析します。
率直な会話
デニソンの担当者が、リーダーシップチームおよび統合担当チームと、簡易ツールを用いて、両組織の組織文化に対する認識を高めるための支援をします。
行動計画
このステップにより、現状における組織文化の基礎となる文化的習慣やルーチンを特定できます。これらの根底にある行動を理解することで、両社の「ギャップを埋める」こと、つまり潜在的な組織文化の衝突を前もって予測し、統一されたハイパフォーマンスな組織作りに労力を投じることができるようになるのです。
実行
組織文化の統合を成功させるには、リーダーとマネージャーが重要です。どのリーダーがどの役割を果たすかを決めるのは容易ではありませんが、すべてのリーダーに一定の能力や資質を身につけさせることが、この先非常に重要になります。「デニソンリーダーシップ360」は、各リーダーのデータを収集し、相手企業のリーダーシップ能力をよりよく評価できるようにします。
持続可能な改善
1年目以降は、定期的なデニソン組織文化診断により、統合の進捗を評価し、将来への計画を共に立てることができます。
M&Aによる組織文化の統合には組織文化診断が重要
M&Aによる組織文化の統合を成功させるためには、組織文化診断が重要です。M&Aにおいて組織文化を軽視してしまうと、従業員の離職や権力闘争などにつながりかねません。
そこで有効なのが本文内でも紹介した「文化的デューデリジェンス」および「デニソン組織文化診断」です。デニソンコンサルティングが、25年にわたり50か国以上・8,000社以上もの業績および組織パフォーマンスの向上を支援するなかで得た知見とノウハウが集約されています。
これらの手法は、世界有数のテクノロジー企業である「レノボ」のM&Aを成功させたことでも評価を得ています。
そして弊社インヴィニオは、デニソンコンサルティングの日本パートナーとして国内企業向けに「デニソン組織文化診断」を提供・実施しています。実績に裏づけられた組織文化診断を用いることで、把握や分析のレベルに留まらせるのではなく「実績向上」にコミットします。
「M&Aに伴う組織文化の衝突リスクを回避したい」といった場合は、以下から気軽にお問い合わせください。もちろん「M&Aではないが組織文化の統合が必要な機会があり不安」といったご相談も受け付けます。