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世界水準の360度フィードバックでリーダーを育てる方法
目次
360度フィードバックを導入し、リーダー育成およびリーダーシップ開発に取り組んでいる企業は多いのではないでしょうか。ただ同時に、360度フィードバックを社内での能力測定や評価までにしか利用できていないケースが多いことも実状です。
昨今では、360度フィードバックによる結果を、社内だけでなく世界中のリーダー達と比較して測定し、能力開発にまで活かす動きが世界中に広がりつつあります。
そこで今回は、360度フィードバックを能力測定や評価だけでなく能力開発、ひいては自社の更なる発展に役立てるため、世界最先端の手法を紹介します。なおここで紹介する内容は、企業における人材育成のプロであるCCL(Center for Creative Leadership)が綿密なリサーチおよび支援実績を通じて明らかにしたものですので、ぜひ参考にしてください。
そもそも360度フィードバックとは
360度フィードバックとは、上司・同僚・部下・顧客など様々な関係者によって多面的な評価を行いつつ、従業員のパフォーマンスやスキルの向上を図ることです。
360度フィードバックを能力測定や評価に留めるのはもったいない
360度フィードバックを能力測定や評価に留めるのは、非常に「もったいない」といえます。まずは、あらためて従来の360度フィードバック活用について振り返ってみましょう。
何十年もの間、組織はリーダーを育成するために360度フィードバック評価に頼ってきました。個人が自己認識を深め、自分の強みを特定し、どこを改善する必要があるかを理解するのに役立つためです。具体的には、リーダーのパフォーマンスについて同僚、直属の部下、上司、顧客、その他の行動を見た人々からのフィードバックを収集・集約し、かいつまんで本人へ伝え、人事考課へ反映してきました。
リーダーは、自分自身の見方と他人から見られる方法を比較することで自己認識を高めることが可能です。これにより、得られた新たな理解は、より効果的なリーダーであることを具体化し、新たなリーダーシップ能力の開発を導くことができます。
しかし、これらはフィードバックデータができることの、ほんの一部に過ぎません。
フィードバックの結果を「新しく広い視点」で見直し、活用の幅を広げることで、リーダーシップ開発や自社の発展に変革的な結果をもたらせるのです。
具体的な方法は、次の項目で紹介します。
世界水準の360度フィードバックでリーダーと自社を育てる方法
世界水準の360度フィードバックでリーダーと自社を育てることが可能なことをご存知でしょうか。以下で、具体的に紹介します。
自社のリーダー達と世界のリーダー達を比較する
世界中の人材育成を手がけるCCLは毎年、数千もの360度評価を実施しています。同社は、企業が有する能力とビジネス戦略に影響を与える潜在的な要因を分析し、ビジネス目標を達成するための指導・アドバイスを、世界各国の企業へ提供しているのです。
また、CCLが提供する360度フィードバックツールは、人材の強みや弱みを測定するだけでなく「世界中の各リーダーと比較」することにより、自社のリーダーをこれ以上ないレベルで客観的に評価できる点が特徴です。
例えば、国、職種、ビジネスセクターなど様々な比較ポイントによって結果を詳しく検討し、キャリアを脱線させる可能性が最も高いリーダーの行動を特定することもできます。
社内評価だけでは知り得ない、世界水準での評価、そして能力開発が可能となるのです。
自社のリーダー達は業界において重要な能力において遅れを取っていないでしょうか。
世界のリーダー達を上回り、競争上の優位性をもたらしている分野はあるでしょうか。
これらの新たな洞察を用いれば、自社にとってより効果的かつ世界水準を満たした能力開発のロードマップを構築できるでしょう。
ビジネスの成長を妨げる隠れた障壁を特定する
CCLや弊社インヴィニオのような人事ビジネスパートナーは、時には探偵のような役割を果たします。
CCLの事例として、ハイテク企業の人事チームがCEOとその直属の部下を対象に360度フィードバック調査を実施した際、ある1つの項目のみ低さが際立っていました。他のスコアは高いなか「効果的なチームワークを妨げる障壁を取り除く能力」に関しては最低評価を受けていたのです。
誰もその矛盾を理解できませんでした。
どのような障壁がチームワークの邪魔をしていたのでしょうか?それらを取り除くために何が行われていなかったのでしょうか?
人事は機密でヒアリングを実施し、問題を明らかにしました。
その結果、経営チームが導入して気に入っていた新しい請求システムに原因があることが発覚しました。その請求システムは、顧客が同社の製品やサービスに対して支払いを行うことを困難にしていました。重要な業務を差し置いてまで、人々は多くの時間を電話で過ごし、怒った顧客が離れないように努めていたのです。ただ、経営チームが認めたシステムだったこともあり、問題が顕在化しにくかったのでしょう。
360度フィードバックによって明らかになった情報は迅速なコース修正をもたらし、この結果をもたらすきっかけを与えた人事部門の評価も高まりました。
どのような企業でも、一見するだけでは気づけないなかに、重大な問題が潜んでいるものです。
累積された360度フィードバックデータを注意深く見て、それがどこに潜んでいるかをぜひ確認してください。予期せぬ方法で、頭を悩ます問題を解消したり、利益をもたらす洞察を得たりできるかもしれません。
自社の未来を築くリーダーシップの基盤を構築する
360度フィードバックは個人にとって非常に価値のあるものですが、同じ評価データを集約したグループプロファイルはさらに広範な影響を与えることができます。これにより、リーダーシップの開発努力を「どこに集中すべき」かが明らかになり、リーダーたちが戦略的な目標を実現するために最適な装備を整えることが可能となるのです。
まずは経営チームと協力して「将来の成功に重要な能力と行動」を特定することが重要な第一歩です。得られた知見を使用して、各要件の強化を図り、タレント戦略を導くことができます。
CCLは、この方法で評価を定期的に使用しているグローバルなコンサルティング会社をサポートしています。同社は、マネージャー向け開発プログラムの一環として360度フィードバック調査を実施します。この会社は、特に長期的なクライアント関係の発展に影響を与える、自社の将来にとって重要な行動特性に関するスコアに特に注意を払っています。
調査自体が方向性を定める重要な役割を果たします。マネージャーは調査を何度も見ることにより、昇進するために習得すべき能力と行動を知ることができます。これにより、企業の価値観や将来の成功に不可欠な要素が伝わり、マネージャー層が強化されていくのです。
世界水準の360度フィードバックでリーダーと自社を育てる
日本国内でも多くの企業が取り入れている360度フィードバック。世界では、自社だけに留まらず全世界のリーダーとの比較を行えるフィードバックツールが普及しています。それを手がけるのが、世界中の企業の人材育成支援を手がけるCCL(Center for Creative Leadership)です。
弊社「株式会社インヴィニオ」では、20年以上積み重ねてきた確かな実績と、CCLを含む世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のノウハウを用いて、学びを知識や能力のレベルに留まらせるのではなく「実力」へと昇華させることにコミットしています。
リーダーの「育成」だけでなく事業上の成果として表れるように、個人や組織が保有する「成果を生み出す能力」を引き上げ、引き出し、顕在化できるのが強みです。
今回紹介した「世界水準の360度フィードバック」についてより詳しく知りたい方、360度フィードバックを検討したいが何から手を付けるべきか分からない方は、ぜひこちらから気軽にお問い合わせください。