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自己理解・主体性・人間関係の最適化|現代のリーダーに必要な意図をもった生活とは
目次
「自らが何者であるか、そして毎日どのように自分を見せるかを常に考え“意図をもった生活”を送りましょう」
これは、世界を代表するビジネス人材育成の専門企業であるCCL(Center for Creative Leadership)が、現代のリーダーに向けて発信したメッセージです。
忙しい毎日の生活ペースに追われ、本当に大切なことが何かを忘れてしまいがちではないでしょうか。さらにVUCAの時代といわれる昨今、変化が激しく将来の予測が困難な状況においては、ほぼ全てのリーダーが頭を悩ませながらストレスを抱えています。そして、公私を問わず現状維持や成り行き任せ、都度の対処になりがちなのが実状です。
こうした状況下でこそ、上記メッセージの必要性・重要性が増しているのです。
そこで本記事では、“意図をもった生活”を送るための方法として、自己理解・主体性・人間関係の最適化について解説します。本記事にて紹介する内容は、人材育成のプロであるCCLが、綿密なリサーチおよび支援実績を基に導き出したものですので、ぜひ参考にしてください。
現代のリーダーに必要な“意図を持った生活”とは
意図を持った生活とは、仕事やプライベートを問わず自らが大切にしたいことを明確にした上で、時間やエネルギーを何にどれほど投資するかを決めて、周囲との良好な関係を構築することです。
意図を持った生活を実現するには、次の項目で紹介する3つを実践する必要があります。
リーダーが意図をもった生活を実現する3つの方法
リーダーが意図を持った生活を実現するための3つの方法は、次の通りです。
- 自己理解
- 主体性の確立
- 人間関係の最適化
それぞれについて、以下で具体的に紹介します。
1. 自己理解:自らの価値観を見極め、自らが何者かを明らかにする
意図をもって生きるには、まず「自分自身が何者か、および自分が最も大切にしていることが何か」を理解することが必要です。そうすることで、本来の自分や大切にすべきことから逸脱した時に気づけるようになります。
価値観とは、自らの思考や行動の指針となる「確固たる個人的な原則や考え方」であり、自分が本来どのような人物なのかを定義するものです。例えば、誠実さ、正義感、効率性、革新性、富、自由、信頼性など価値観は人それぞれで異なります。
こうした自らの価値観について時間をかけて考え、自分が何を大切にしているのかを明確に理解することは、意図をもった生活を実現するための前提となるのです。
自らの価値観のうち最上位の価値観を絞り込み、リスト化すれば将来の意思決定に役立つ強力なツールとなります。
この「価値観リスト」を、定期的に見返すことができる場所に保管しましょう。また、上司、直属の部下、家族など、人生で関わる機会が最も多い人たちと、自分の価値観を共有するため話し合いも強く推奨します。誰もが自分のみを基準に自己を判断する傾向にありますが、周囲の人々は実際の行動を見て判断してくれることを忘れないでください。
これにより、仕事とプライベートの両方における自分がより明確化され、自身の価値観に沿った目標を設定することに役立ちます。
以上から意図をもった生活は「自分の行動と価値観が一致するように最善を尽くすこと」と表すこともできるでしょう。
2. 主体性の確立:エージェンシー(行為主体性)をもって行動する
誰もが自らの人生における主役です。消極的になり、「成り行き任せ」な人生を送るのではなく、自分の時間をどう使うか、エネルギーをどこに投資するかを選択することで、意図をもった生活を実現できます。
エージェンシー(行為主体性)とは、自己の価値観や目標に基づいて意思決定した上で、実際に行動する能力を示します。より具体的には、目標を明確化することに始まり、それを達成するために必要な経験、行動、スキル、人間関係を積極的に追求することです。
より大きなエージェンシーをもった行動を始めるには、自分の価値観のレンズでスケジュールを見直してください。仕事およびプライベートでどのように時間を使っているかを考えてみましょう。
今のスケジュールは、最上位の価値観を反映できているでしょうか。
さまざまな依頼を、何も考えずに引き受けていないでしょうか。
自らの価値観にそぐわない時間の使い方をしていないでしょうか。
家庭や職場において「どうありたいか」という理想の自分を見出し、その実現のために必要な行動や振る舞いを明確化しましょう。小さな変化を積み重ねて、大きな変化につなげるように心掛けることが大切です。小さな変化を繰り返すうちに、それが習慣となり、日々の現実となるのがわかるでしょう。
例えば、脳の機能をより高めるために健康的な食事をするというプライベート上の目標を立てたら、日曜日に1週間分の食事の準備をする時間に充てることを目標にすると良いでしょう。
例えば、タイムマネジメントを向上させるという仕事上の目標を立てたら、夕方に仕事を切り上げる前、翌日のTo-doリストを書き出し、優先順位をつけることを意図的に行うと良いでしょう。
このように、スケジュールに自分の優先順位を反映させ、自分の価値観に一致した生活を送るよう努めましょう。
また、エージェンシーを持って行動することは、自分が目指す「リーダーシップ・ブランド」を確立するためにも重要です。リーダーシップ・ブランドとは、簡単に言うと「あなたがいない場で、人々があなたについて何と話しているか」ということです。あなたは、そのときどのように言われていたいでしょうか。その内容を引き出すには、何をすればいいのでしょうか。
「リーダーシップ・ブランド」について詳しく知りたい場合は、こちらのCCLの記事をご覧ください。
リーダーシップブランドとは?重要性と強化のための6ステップ
3. 人間関係の最適化:パートナーシップを最適化する
健全で生産的な人間関係は、仕事やプライベートを問わず非常に重要です。そして、目標達成と同じように、人間関係を築き、それを維持するためには、意図を持った行動と取り組みが欠かせません。
自分自身を理解し、自らの強みを引き立たせつつ弱点を補うかたちで、周囲の人々と協力によってパートナーシップを最適化しましょう。
例えば、私生活では「育児の責任とリーダーの責任の両立」は難しいものです。とりわけコロナ禍においては、新たな責任を担いつつ、狭い環境で長い時間を家族と共に過ごすことは、ストレスだった方も多いでしょう。
しかし、自らの意図を諦める、あるいは自らの意図と反する行動をするのではなく、別の形でのサポートを求めつつ、持ち前の強みを活かして仕事を分担することで、パートナーシップを最適化することができたかもしれません。具体的には、家族の中に仕事を失った人がいた場合、これまで担当したことがない食料品の買い出しを代行してもらったという人もいるでしょう。
例えば、仕事に関して職務上の人間関係は、最適化すべき重要なパートナーシップです。適切な人間関係やつながりを有することは、情報にアクセスする、昇進を叶える、あるいはビジネスチャンスを得る点で有利になることが知られています。有能なリーダーは、ネットワークの重要性を理解し、信頼できるパートナーを上手に頼ることで、成果を上げています。
リーダーを成功に導くネットワークの重要性については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
成功するリーダーの組織図を超えたネットワークとコミュニケーション – 株式会社インヴィニオ (invenio.jp)
また、リモートワークで社員を率いている場合に限らず、ハイブリッド型や対面型の場合でも、通信手段をオープンにしておくことは非常に重要です。チームメンバーが最適と考えるコミュニケーションチャネルが何かを理解し、組織における共通目標の達成を追求しつつ、協力体制やネットワークの構築を行う機会を確実に捉えましょう。
意図をもった生活で公私共に求める成果を実現させる
意図を持って生活することは、成り行き上の目標ではなく、自ら選んだ目標のために自分の能力を開発し、最も大きな影響を与える方法で生活することです。この手法は各人で異なるように見えますが、大前提として自分自身を深く理解することは必要不可欠です。
何から始めればいいのかわからない場合は、ぜひ弊社「株式会社インヴィニオ」にご相談ください。20年以上積み重ねてきた実績と、CCLをはじめとする世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のツールやノウハウを基に、自己理解や学びのレベルに留まらせず「実力や成果」へと昇華させることにコミットします。
まずはこちらから気軽にお問い合わせください。