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職場でも家庭でも、“意図を持って生活”をすること

目次
意図を持って生活をし、人々をリードすることを通じて生産性をあげる方法とは
忙しい毎日の生活ペースに追われ、本当に大切なことが何かを忘れてしまうことはよくあります。COVID-19の世界的な流行は、ほぼすべての人にさらなる複雑性とストレスをもたらしました。しかしながら、私達はリーダーに次のアドバイスを送ります。
“自らが何者であるか、そして毎日どのように自分を見せるかを常に考えてみましょう。”
そのためにはいくつかの手段を選ぶことができます。意図を持って生活し、人々をリードすることが可能です。人に質問をして決断を下すことも可能です。
しかし、あまりにも多くの場合、ただ現状維持になりがちです。
意図を持って生活することは、仕事でも家庭生活でも重要です。私生活と仕事はしばしば重なり合います。そして、このことが今ほどあてはまる時代はありません。
意図を持ったリーダーシップ:意図を持って生活をする
職場および家庭において意図を持って生活をするための3つの方法
1. 自らの価値観を見極め、自らが何者かを明らかにする
意図を持って生きるには、まず、自分自身が何者か、および自分が最も大切にしていることが何かを理解することが必要です。それにより、本来の自分から、あるいは大切にすることから外れた時に気づくことができるようになります。価値観とは、自らの思考や行動の指針となる、確固たる個人的な原則や考え方であり、自分が本来どのような人物なのかを定義するものです。
自らの価値観について時間をかけて考え、自分が何を大切にしているのかを、よりしっかり自覚しましょう。価値観は人それぞれで異なり、自らの価値観について真剣に考えたことがない人もいるでしょう。例えば、誠実さ、正義感、効率性、革新性、富、自由、信頼性など、何を特に重視しているかに気づくかもしれません(リーダー自身が個人レベルと組織レベルでの価値観をより詳しく理解するには、当社のValues Explorer™カードの活用をお勧めします)。
自らの価値観のうち、最上位の価値観を絞り込みリスト化できたら、将来の意思決定に役立つ強力なツールとなります。この価値観リストを、定期的に見返すことができる場所に保管しましょう。また、上司、直属の部下、家族など、人生で関わる機会が最も多い人たちと、自分の価値観を共有するため話し合いをすることはとても良いことです。
意図を持って生活をするとは、自分の行動と価値観が確実に一致するように最善を尽くすことです。上記の事柄を実践することで、仕事と家庭の両方における自分自身が明確化され、自らの価値観に沿った目標を設定することに役立ちます。
われわれは自分の意図を基準に自己判断する傾向にありますが、周囲の人々はわれわれの行動を見て判断を下すことを忘れないでください。
2. エージェンシー(行為主体性)を持って行動する
誰もが自らの人生における主役です。消極的になり、「成り行き任せ」な人生を送るのではなく、自分の時間をどう使うか、エネルギーをどこに投資するかを選択することで、意図を持った生活をすることができます。
エージェンシー(行為主体性)とは、現在と未来を管理することであり、いかなる瞬間にも、自分の仕事、リーダーシップのスタイル、そして人生を形成しているのだと自覚することです。それは、目標を明確化することに始まり、それを達成するために必要な経験、行動、スキル、人間関係を積極的に追求することです。
より大きなエージェンシーを持った行動を始めるには、自分の価値観のレンズで自らのスケジュールを見直してください。個人として、また仕事上で、どのように時間を使っているかを考えてみましょう。今のスケジュールは、最上位の価値観を反映していますか?さまざまな依頼に対して、何も考えず「引き受けます」と答えてしまう罠に陥らないようにしましょう。さもないと、自らの価値観にそぐわない時間の使い方をする可能性があるからです。
家庭や職場で、理想の自分とはどうありたいかを見つけ出し、そこから、その理想型の自分を発揮するために必要な行動や振る舞いを明確化しましょう。小さな変化を積み重ね、大きな変化につなげるように心掛けましょう。そのような変化を繰り返すうちに、それがすぐに習慣となり、日々の現実となるのがわかるでしょう。
例えば、脳の機能をより高めるために健康的な食事をするという私生活上の目標を立てたら、日曜日に1週間分の食事の準備をする時間に充てることを目標にするとよいでしょう。また、タイムマネジメントを向上させるという仕事上の目標を立てたら、夕方に仕事を切り上げる前、翌日のTo-doリストを書き出し、優先順位をつけることを意図的に行うとよいでしょう。スケジュールに自分の優先順位を反映させ、自分の価値観により一致した生活を送ることができるように努めましょう。
また、エージェンシーを持って行動することは、自分が目指すリーダーシップ・ブランドを確立するためにも重要です。(リーダーシップ・ブランドとは、あなたが同席していないときに、人々があなたについて何と話しているか、ということです。あなたは、そのときどのように言われていたいですか?その内容を引き出すには、何をすればいいのでしょうか?)
3. パートナーシップを最適化する
健全で生産的な人間関係は、家庭でも職場でも非常に重要です。そして、目標達成と同じように、人間関係を築き、それを維持するためには、意図を持った行動と取り組みが必要です。
自分自身を理解し、自分自身の強みを引き立たせつつ、弱点を補う形で、周囲の人々と協力することを通じて、パートナーシップを最適化しましょう。
私生活の面では、育児の責任とリーダーの責任の両立は難しいものです。パンデミックによるロックダウンの時には顕著だったことですが、新たな責任を担いつつ、狭い環境で長い時間を家族と共に過ごすことは、特にストレスになったかもしれません。しかし、自らの意図を前に途方に暮れる、あるいは自分の意図と反する行動をするのではなく、別の形でのサポートを求めつつ、持ち前の強みと可能性をもって仕事を分担することで、パートナーシップを最適化することができたかもしれません(例えば、家族の中に仕事を失った人がいた場合、これまで担当したことがない食料品の買い出しを代行してもらったという人もいるでしょう)。
仕事に関して言えば、職務上の人間関係は、最適化すべき重要なパートナーシップです。適切な人間関係やつながりを有することは、情報にアクセスする、昇進を叶える、あるいはビジネスチャンスを得る点で有利になることが知られています。有能なリーダーは、ネットワークの重要性を理解し、信頼できるパートナーを上手に頼ることで、成果を上げています。
また、リモートワークで社員を率いている場合や、ハイブリッド型や対面型の仕事の場合でも、通信手段をオープンにしておくことは非常に重要です。チームメンバーが最適と考えるコミュニケーションチャネルが何かを理解し、組織の共通目標の達成を追求しつつ、協力体制やネットワークの構築を行う機会を確実に捉えましょう。
意図を持って生活することに関するまとめ
意図を持って生活することは、たまたま見つけた目標ではなく、自らが選んだ目標のために自分の能力を開発し、最も大きな影響を与える方法で生活することです。この手法は各人で異なるように見えますが、自分自身を理解することは必要です。何から始めればいいのかわからない場合、不確実な時代においても、ホリスティック(総論的)・リーダーシップを実践する方法について学んでみてください。
今よりも明確な意図を持った生活をし、人々を率いていくには、こうなりたいと望むことが大きな力になります。