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リーダー育成を成功させる方法|3ステップを専門機関が紹介
目次
リーダー育成を成功させるための方法を知りたい人事担当者は、多いのではないでしょうか。
自社の未来を見据えると、変化の時代に活躍できる次世代リーダーの育成は不可欠であり、優先事項とする企業がほとんどです。ただ一方で、「自社に十分なノウハウがなく、戦略的・計画的なリーダー育成を行えていない」と悩むケースも少なくありません。
そこで今回は、リーダー育成分野の権威かつ専門機関であるCCL(Center for Creative Leadership)が40年にわたる綿密なリサーチをもとに導き出した「リーダー育成を成功させる方法|3ステップ」を紹介します。
リーダー育成に悩んでいませんか?|人事担当Aさんの場合
リーダー育成に悩む人事担当Aさんの事例を紹介します。
Aさんは、大手銀行で人事担当として人材育成にも携わっています。Aさんは金融業界が過去10年間に経験した変化を目の当たりにしてきました。
規制の変化だけでなく、他業界からの新たな参入者、DX(デジタルトランスフォーメーション)などがビジネスにさまざまな影響を与えており、銀行は組織のかたちを変え、さらなる合理化を余儀なくされています。
Aさんはこれらの変化がビジネスだけでなく、人事および人材育成担当としての自分の存在意義にも見直しを迫られていることを理解しています。今後自社が置かれる状況を考えると、新たなリーダーシップスキルと組織文化の変革が必要なのは明らかです。
Aさんはリーダー育成の対象者を見直す必要があると考えていました。変化の激しい現代において臨機応変に判断や意識決定を行うリーダーシップスキルは、もはやトップに立つ個々のリーダーだけに求められるものではないのです。
そのため、幅広い社員を対象とする必要があるのです。ただこれまでのような研修プログラムでは、目まぐるしく変化する職場をサポートできないことをAさんはよく理解しています。
では、どうすれば古いパラダイムを変えることができるのでしょうか?求められる変革に対して賛同を得るにはどうすれば良いのでしょうか?予算を大きく増やすことなく組織全体でリーダーシップ開発を加速するにはどうすればよいのでしょうか?
あなたもAさんと同じく悩ましい状況に置かれているのではないでしょうか。以下より、こうした悩み・課題を打破するための方法を紹介します。
リーダー育成を成功させる方法|3ステップ
リーダー育成を成功させる方法を3ステップで紹介します。なお、ここでいう「リーダー育成」とは研修プログラムに留まらず、教育体制全体を見直す大規模な取り組みを指します。それを実現させるためには、組織全体で大きなコミットメントが必要です。
リーダー育成の権威であるCCLが推奨する3つのステップは、以下の通りです。
1.事業戦略との整合性を取る
まずは自社における「事業戦略」を掘り下げるところから始めます。事業戦略上、自社はどのようなスキルをもったリーダーが必要なのかを特定するのです。例えば、事業戦略が地理的な拡大を伴うものであれば、リーダーには短期学習能力、レジリエンス、そして分散したバーチャルチームを率いる能力が求められます。
「リーダー育成と事業戦略との整合性」を欠いたまま推進・展開されるケースが散見されます。このような事態を避けるために、リーダー育成を考える際には、事業上のどのような課題を解決しようとしているのかをしっかりと見極めることが重要です。
2.教育コンテンツを組み合わせてリーダーが育つ仕組みを構築する
事業戦略との整合性を確認できたら、次はリーダー育成を推進するための仕組みを構築します。そのためには、社内の各階層のニーズや最適な教育コンテンツの選定が重要です。
幸いなことに、リーダーシップに関するライセンス化された教材や、業界の専門家による教材、外部業者によるコンテンツ配信、書籍、デジタルコンテンツなど、今日ではさまざまな形態の教育コンテンツが揃っています。
多種多様な教育コンテンツを選定し組み合わせて、効果的なリーダー育成を行うためには、次のポイントを抑えましょう。
- 一極集中型トレーニング(本社開催)と地域分散型トレーニング(支社開催)のバランスをとる
- 個々のリーダーを満足させるとともに、集団としての整合性を取る
- 対面式とオンライン式の両手法を活用する
- ノウハウなど即効性のある教育とあわせて、じっくりと問題に向き合えるような教育も取り入れる
また、自社はどのようなリーダーシップスキルを重視するのかを、社内で共通言語化しておくことも大切です。そして階層・役職・立場にとらわれず全社員が重視されるスキルを理解して、その習得に向けて意欲的になれる仕組みづくりを目指しましょう。
3.アウトソーシングとインソーシングを上手く活用する
リーダー育成をうまく推進するためには、アウトソーシングとインソーシングを組み合わせる必要があります。
例えば、まずは外部パートナーのサポートを受けてから、社内チームを巻き込むことも一つの方法です。より深く複雑な育成・教育が必要な上級管理職など特定のグループについては外部パートナーを活用した後に、社内リソースに切り替えて企業全体へ浸透させましょう。
人事担当者以外に、社内のファシリテーターを特定しましょう。また、影響力のあるビジネスリーダーの参加も有効です。これにより、リーダー育成の効果を最大化するとともに、チームメンバーに貴重な洞察を提供できます。
「リーダー育成の効果を最大化する」についてはこちらをご覧ください。
リーダー育成の効果を最大化する
例えばCCLでは、あるクライアント企業のトップに対する取り組みから始めました。上級幹部のために学習課程をカスタマイズ作成した後、組織が重視するリーダーシップスキルに基づき、他階層のための具体的なソリューションを設計しました。
その後、社内のファシリテーターを育成し、彼らが社内で研修を行えるようにしました。身近な人が自社の状況に応じたペースでリードすることで、重要なリーダーシップスキルを企業全体に拡大・普及させていくことができたのです。
リーダー育成を成功させて企業成果につなげるために
リーダー育成を成功させるための方法を3ステップで紹介しました。
まずは、今後の事業戦略を掘り下げて自社が必要とするリーダーおよびリーダーシップスキルを特定します。次に、多種多様な教育コンテンツを選定し組み合わせて、自社が求めるリーダーが育つ仕組みを検討・構築しましょう。そして、人材育成に長けた外部パートナーを上手く活用して社内ファシリテーターを育てることができれば、リーダー育成を内製化することもできるのです。
弊社「株式会社インヴィニオ」では、20年以上積み重ねてきた確かな実績と、CCLを含む世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のノウハウを用いて、学びを知識や能力のレベルに留まらせるのではなく「実力」へと昇華させることにコミットしています。
リーダーの「育成」だけでなく事業上の成果として表れるように、個人や組織が保有する「成果を生み出す能力」を引き上げ、引き出し、顕在化できるのが強みです。
企業成果につながるリーダー育成を行いたいとお考えの場合は、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人:インヴィニオ編集部