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現場管理職のリーダーシップに不可欠なコンピテンシー6つをプロが特定
目次
現場で活躍する管理職がいかに優れたリーダーシップを発揮できるかは、業績だけでなく社員の定着や企業イメージを左右する重要な要素です。
そこで本記事では、現場管理職のリーダーシップに不可欠なコンピテンシー(優れた個人がもつ能力や行動特性)を6つ紹介します。この6つの要素は、世界的に有名なリーダー育成のプロフェッショナルであるCCL社(Center for Creative Leadership)が、綿密なリサーチと支援実績を基に導き出したものですので、ぜひ参考にしてください。
各企業における現場管理職の特徴
現場管理者は、組織の目標達成に向けて最前線で指揮をとりつつ、進捗を管理する役割を担っています。また多くの場合、第一線のリーダーとして現場に常在し、社内メンバーだけでなく、顧客とも最も近い距離で接する機会を有しています。
また組織や業界によって、オフィスマネージャー、シフトマネージャー、チームリーダー、アシスタントマネージャーなどと呼ばれています。
こうした現場管理職は、企業で経験の浅い層のマネージャーであることが多く、なかには昇進を機に初めて現場管理職としての役割を担うことになるケースも少なくありません。
現場管理職を対象としたリーダーシップ開発が必要な理由
CCLは、現場管理職に必要とされるリーダーシップを理解していない企業が多いと指摘しています。必要なリーダーシップが身に付いていない現場管理者がもたらす代償は、高額かつ広範囲に及ぶことがあるのです。
CCLの調査によると、従業員が「今日は嫌なことがあった」と報告する理由の上位に、下記5つの要因が挙げられています。
- 上司の手助けやサポートがない(40%)
- ネガティブな同僚(39%)
- 自分の仕事に対する褒め言葉や評価がない(37%)
- 職場のビジョンや戦略が不明確(37%)
- 忙しさ、仕事量の多さ(36%)
5つの要素のほとんどが、直属の現場管理者のスキルに起因することは明らかです。彼らのリーダーとしての有効性は、チームとしての成功や従業員のエンゲージメントレベルに直接結びついています。
そして今日の現場管理者は、これまで以上に大きな課題に直面し、大きな責任を負っています。
オンラインとオフラインを駆使したハイブリッドワークの普及を背景に新しい働き方を模索するなか、安定した成果の実現には第一線のリーダーがいかに重要であるかが明確になりました。さらに従業員のエンゲージメント向上に重点を置くのであれば、現場管理者に対するエンゲージメントに特に注意を払う必要があります。
現場管理職のリーダーシップに不可欠なコンピテンシー6つ
現場管理職のリーダーシップに不可欠なコンピテンシーを紹介します。これらはリーダー育成の権威であるCCLによる調査・研究によって特定された優秀なリーダーに共通する6つの能力や特性を示しています。
自己認識が深い
深い自己認識を持つリーダーは、自らの強みや傾向を的確に把握し、同時に自身の成長領域や課題を理解できます。日々の意思決定において自己の強みを活かし、同時に個々のメンバーが持つ異なる特性や考え方を理解し、尊重できるのです。このコンピテンシーは、チームメンバーとの関係を強化し、コミュニケーションを円滑にする上で不可欠です。
高い短期学習能力(ラーニングアジリティ)
短期学習能力(ラーニングアジリティ)とは、あらゆる体験を学びに変える姿勢をもち、体験から得た教訓を蓄積して必要な場面で直ぐに活用する能力です。現場のリーダーには、短期間で新しいスキルや知識を獲得し、それを実践に活かす能力が求められます。
リーダーが高いラーニングアジリティを持つことで、新たな課題や問題に対して迅速に気付き、適切な解決策を導き出すことが可能となります。
短期学習能力についての詳細については、こちらの記事をご覧ください。
あらゆる階層とのスムーズなコミュニケーション
優れた現場リーダーは、異なる階層や部門と円滑なコミュニケーションを取ることができます。これには、明確で適切なコミュニケーションスキルが必要です。リーダーは聞く力、話す力、そして書く力を駆使し、チームメンバーや上司、同僚とのコミュニケーションを円滑に行います。特に、目標や期待を明確に伝え、情報を適切に共有することが重要です。
組織政治への精通
リーダーには組織内の政治的な側面にも精通していることが求められます。これは、人間関係を築き、部下や上司との信頼関係を構築し、組織内での利害関係者との協力関係を構築する能力を指します。優れたリーダーは組織の政治的な側面を理解し、それを利用して目標を達成するための戦略を展開します。
社内政治については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
他者のモチベーションアップ
優れたリーダーは、チームメンバーのモチベーションを高める能力をもっています。特に、目標が明確でない場合に、他者のコミットメントを引き出し、貢献を認め、報いることができます。これには、金銭的なインセンティブだけでなく、個々のメンバーの成長や貢献を称賛し、彼らの能力を最大限に活用することも含まれます。
周囲を巻き込みながら成果をあげる姿勢
現場管理者には、チームメンバーや他の関係者を巻き込みながら成果をあげる姿勢が求められます。具体的には、他者の行動や意思決定に影響を与え、協力を得て共通の目標を達成する能力を指します。これにより、交渉や説得を適切に行い、チーム全体が協力して望ましい結果を達成するための環境を構築するのです。
現場管理職のリーダーシップ開発で成果を高める
世界を代表するリーダー育成のプロであるCCLが特定した「現場管理職のリーダーシップに不可欠なコンピテンシー」を6つ紹介しました。それぞれを現場管理者がいかに身につけられるかは、企業としての業績はもちろん、各従業員の定着や外部からの企業イメージまでも左右します。
弊社「株式会社インヴィニオ」では、20年以上積み重ねてきた確かな実績と、CCLを含む世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のノウハウを用いて、学びを知識や能力のレベルに留まらせるのではなく「実力」へと昇華させることにコミットしています。
リーダーの「育成」だけでなく事業上の成果として表れるように、個人や組織が保有する「成果を生み出す能力」を引き上げ、引き出し、顕在化できるのが強みです。
課題解消や成果向上につながるリーダー育成を行いたいとお考えの場合は、ぜひこちらから気軽にお問い合わせください。