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リーダーシップ・コーチングとは?6つの基本原則をプロが紹介
目次
リーダーシップ・コーチングとは、対象者の自己成長や気づきを促すことで、リーダーシップ能力を高める人材育成手法です。
ここ数年で「コーチング」はますます普及しており、外部の専門家にリーダーに対するコーチングを依頼する方法から、自社でリーダーシップ・コーチングを行える人材を育成して内製化するケースも増えています。
ただ一方で「そもそもリーダーシップ・コーチングとは何か」「リーダシップ・コーチングを実践する方法を知りたい」といった疑問や悩みを抱く企業も少なくありません。
そこで今回は、社内でリーダーシップ・コーチングを実践する際に欠かせない6つの基本原則を紹介します。本内容は、リーダー育成分野の権威かつ専門機関であるCCL(Center for Creative Leadership)が40年にわたる綿密なリサーチをもとに導き出した方法のため、ぜひ参考にしてください。
リーダーシップ・コーチングとは
リーダーシップ・コーチングとは、対象者の自己成長や気づきを促すことで、リーダーシップ能力を高める人材育成手法です。主にリーダーおよび幹部候補に対して行いますが、リーダーシップ能力を高めてほしい一般社員に対して実施することもできます。
そもそもコーチングとは、対象者との対話によるコミュニケーションを中心に自己成長や気づきを促す人材育成手法のことです。対象者が受け身にならないように「自発性」に重きを置いている点が特徴といえるでしょう。
リーダーシップ・コーチングにおける6つの基本原則
リーダーシップ・コーチングにおける6つの基本原則を紹介します。前提として、コーチングを難しく考えないことが大切です。6つの原則を理解したら、身近なメンバーを対象にコーチングしてみるのもおすすめです。
原則1.互いにオープンに発言し合える環境をつくる
まずは、オープンに話し合える環境をつくることが先決です。昨今注目されている心理的安全性の実現と言い換えることもできるでしょう。
組織においては、発言やアイデアを求められるような場面が必ずあります。しかし、勇気をもって発した言葉やアイデアに対して十分なサポートがなければ、信頼感や士気の低下につながりかねません。
リーダーシップ・コーチングを成功させるためには、対象者に対して「自らの声を受け止め、想いや感情、価値観を理解してもらえるという確証」を与えることが必要です。このように正直で率直な意見を奨励されることで、対象者との信頼が築かれていき、コーチングをスムーズに行える土壌が整うのです。
コーチングを行う側(コーチ)として、オープンで偏見のない態度を取り、対象者の知識やスキルを測りながらサポートする姿勢を一貫しましょう。
また心理的安全性の詳細については、ぜひこちらの記事もご覧ください。
職場の心理的安全性とは?リーダーがすべき5つのことをプロが紹介
原則2.コーチングを受ける側が主役であることを意識する
コーチングの主役は、コーチではなく対象者です。そのため、どの目標に取り組むか、どのように改善していくかまで、対象者に決めさせるようにしましょう。
もちろん、対象者自身の課題が組織の目標と完全に一致するに越したことはありませんが、コーチ側が優先したい事を押し付けてはいけません。
コーチから何かを主張しなければならない場合には、「管理職者」として伝えましょう。そうすることで、苦労して築いたコーチングの協力関係を維持したままで対応することができます。
原則3.対象者の成長をサポートする
常に「質問・問い」によって教え子を導いたソクラテスのように、最高のコーチは直接的な答えを与えたり、専門家を気取ったりはしないのです。
コーチングでの会話では相手のニーズに焦点を当てることを重視して、コーチ側の体験談や持論で会話を埋め尽くすことは避けましょう。
問題に対処するための選択肢を提案することはあっても、最終的な選択は対象者に委ねられるべきであり、コーチはあくまでファシリテーターやサポーターとしての役割を果たすようにしましょう。
原則4.自己認識を促す
対象者には、優れたリーダーの必須スキルである「自らの長所と短所を認識する方法」を身に付けてもらう必要があります。
同様に、コーチである自分自身も「周囲にどのような影響を与えるかを理解する姿勢」が求められます。コーチが自らに対する認識を示すことで、対象者の自己認識を育むことができるでしょう。
また、こちらの記事で紹介している自己認識(自覚)を高めるための方法を紹介するのも有効です。
リーダー育成|自覚を高める4大ポイントを人材開発のプロがついに特定
原則5.対象者の「経験から学ぶ力」を伸ばす
経験から学ぶ力を持っている場合に限り、人は学び、成長し、変化できるものです。コーチとして、対象者が過去の出来事を振り返り、何が良くて何が悪かったのかを分析できるようにサポートしてください。
経験から学ぶ力を身につけることができれば、コーチング終了後も対象者は成長し続けることができるのです。
原則6.コーチングでの学びを実践に変える
コーチングで気付いたことや学んだ内容を、対象者が実践に活かすように促しましょう。やはり最後は「実践あるのみ」です。学び得た内容は、実務などに活かせて初めて意味を成します。
ただ、ここでも強制はNGです。あくまでも対象者本人の自発性を重んじるのがコーチングの基本ということを忘れてはなりません。
そのためには、対象者自身が目指したい姿や達成したい目標などをしっかりとヒアリングした上で「その姿や目標に近づくためには、実践が欠かせない」ということを丁寧に伝えて、自発的な行動を促すことがポイントです。
リーダーシップ・コーチングを行える人材を育成するために
リーダーシップ・コーチングを行える人材を育成するためには、今回紹介した6つの基本原則を十分に理解・実践させることが欠かせません。
ただ、コーチングを行える人材の育成に対して必要なノウハウや体制を、十分にもっている企業は、決して多く無いのが実状です。
弊社「株式会社インヴィニオ」では、20年以上積み重ねてきた確かな実績と、CCLを含む世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のノウハウを用いて、学びを知識や能力のレベルに留まらせるのではなく「実力」へと昇華させることにコミットしています。
人材の「育成」に留まらず事業上の成果として表れるように、個人や組織が保有する「成果を生み出す能力」を引き上げ、引き出し、顕在化できるのが強みです。
成果にまでつながるリーダーシップ・コーチングを行える人材を育成したいとお考えの場合は、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人:インヴィニオ編集部