リーダーが満たすべきコミュニケーションの3箇条と重要ポイント5つ
LEADERSHIP INSIGHT / CCL | 2021/06/16
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コミュニケーションと聞いて、「コミュニケーションの重要性について、自社では十分に伝えられている」、「コミュニケーションのトレーニングは十分に受けてきた」と思うリーダーも多いのではないでしょうか。
しかしながら、効果的なコミュニケーションとは「双方向の意思疎通」であるという考えは、時代遅れになりつつあります。コロナ禍を経て、Zoomなど様々なオンラインチャネルで双方向の意思疎通を取りやすくなったにも関わらず、コミュニケーションに関する悩むリーダーが返って増えていることからも明らかです。
リーダーのコミュニケーションは一般的に考えられている以上に複雑であり、「双方向の意思疎通」に限らずより多くを理解する必要があるのです。
そこで今回は、リーダーが満たすべきコミュニケーションの3箇条と重要ポイント5つを中心に解説します。いずれもリーダー育成分野の権威であるCCL(Center for Creative Leadership)が40年にわたる綿密なリサーチに基づいた内容ですので、ぜひ参考にしてください。
リーダーにコミュニケーション力が欠かせない理由
コミュニケーションは、リーダーシップを発揮するための中核的な機能であり、優れたリーダーとなるために欠かせないスキルです。
コミュニケーションとリーダーシップは密接に絡み合っています。リーダーは、組織レベル、コミュニティ、グループ、時にはグローバル規模など数え切れない関係において、熟練したコミュニケーターであることが求められます。
考えを明らかにし、アイデアを表現し、多くの聞き手と情報を共有しなければなりません。組織内、顧客、パートナー、その他の利害関係者や影響力を持つ人々の間での複雑かつ急速な情報の流れをコントロールする方法を学ぶ必要があるのです。
コミュニケーション以外の優れたリーダーがもつ特徴については、こちらの記事をご覧ください。
優れたリーダーの特徴とは?
リーダーが満たすべきコミュニケーションの3箇条
リーダーがコミュニケーションにおいて満たすべき3箇条は、以下の通りです。
1.信頼できること:Authenticity
語りかけるリーダー自身が正直かつ誠実であることが重要です。他人の言葉や会社で言われたことをそのまま伝えるのではなく、自分自身の言葉で伝えるように心がけてください。
人は借り物のリーダーシップや言葉に従うことはありません。リーダーとしての信頼を得るためには、自分自身がどのような考え方をするのか、大切にしていることは何かなどを積極的に伝える必要があります。
VUCAの時代において、人々はますます真のリーダーシップを望み、尊重します。だからこそ「雄弁に語ること」ではなく、聞き手に語り掛けているのは他の誰でもないリーダー自身であることが求められるのです。
2.見えること:Visibility
コミュニケーションを効果的に実践するためには、メールやその他の文章形式だけではうまくいきません。メッセージを発信するリーダーが、聞き手の目に見え、会話ができる存在であることが重要です。
組織の人々は、リーダーが仕事に取り組む姿勢やリーダーとのつながりを言語・非言語コミュニケーションを通して読み取ります。危機的状況になった場合に利害関係者と即座に連携をとれるように、普段から直接のコミュニケーションを心がけるなど信頼関係の構築および文章形式以外でのやり取りを心がけましょう。
3.聞いてくれること:Listening
優れたリーダーは、優れた聞き手でもあります。他人の視点や知識を明確に理解することに長けています。相手のメッセージに耳を傾けることで、信頼、尊敬、開放性を充実させるのです。
積極的な傾聴(アクティブリスニング)は、他者を指導する上で欠かせません。相手がポジティブな内容だけでなく、ネガティブな内容も開示できるようにします。相手が本当に考え感じていることへの扉を開く、効果的な質問をしてください。そして、言葉にしていることだけではなく語られていないことに対しても、敬意を払って注意深くヒアリングしましょう。
アクティブリスニングについては、こちらの記事もぜひご覧ください。
アクティブリスニングとは?コーチングに不可欠なスキルのトレーニング法
リーダーが行うコミュニケーションの重要ポイント5つ
リーダーがコミュニケーションを行う上での重要ポイントは、以下の5つです。
1.コミュニケーションはこまめに、あらゆる機会を使って(COMMUNICATE RELENTLESSLY)
さまざまな機会や経路で、共有したい情報、自らの考え・アイデアを明確かつ頻繁に伝えるようにします。コミュニケーションプロセスをオープンで透明性の高いものに保ち、チームや組織とのコミュニケーションを円滑にしましょう。チームメンバーや部下とのコミュニケーションをとることの優先順位を上げ、積極的に時間を取ることも重要です。
2.内容はシンプルかつダイレクトに伝える(SIMPLIFY AND BE DIRECT)
伝えたい内容はシンプルかつダイレクトに伝えましょう。物事を複雑に伝えたり、一度に大量の情報を伝えすぎたりしないようにしてください。往々にして、聞き手よりも自分の方がいろいろなことを知っているという暗黙のメッセージになりがちです。ダイレクトに伝えることは、web会議などバーチャルな環境でコミュニケーションする場合にはさらに重要です。
3.耳を傾け、インプットを促す(LISTEN AND ENCOURACE INPUT)
沈黙の時間を恐れないようにしましょう。あなたがアイデアや解決策を提案する前に、他者にアイデアや解決策を提案してもらいます。「聞くこと80%・話すこと20%」の原則を実践しましょう。
また、相手に関心を示し、尊敬を示すことで、リーダーシップの発揮に欠かせない感情的なつながりを築くことができます。相手に価値ある存在であることを知らせ、共感を示し、心理的安全性を生み出します。あなたが会社や組織だけではなく、相手にも関心を払っていることを示せます。
4.ストーリーを描く(ILLUSTRATE THROUGH STORIES)
伝えるべきメッセージは無機質な数字の説明や論理的なプレゼンテーションではなく、ストーリーとして語るようにします。ビジョンや目的、目標は、ストーリー形式で語られたときに、一気に生命力を増します。経営理念、戦略方針、またはプロジェクト計画について説明されるよりも「何がどうなるのかのストーリー」が語られたり、言葉だけではなく「ストーリー全体や特定の場面を表すイメージ」を示したりする方が記憶に残りやすいのです。
5.言葉だけではなく、行動で示す(AFFIRM WITH ACTIONS)
効果的なリーダーは言葉の技術を習得し、明確かつ論理的で説得力のある議論を展開します。さらに熟練したリーダーはコミュニケーションが言葉を超えることを知っています。
人々はリーダーの言葉だけではなく“言行一致しているかどうか”を見ているのです。言行一致とは文字通り「言ったこと」と「やったこと」が一致しているかどうかであり、ここに矛盾が生じていれば、リーダーとして信頼を得ることはできません。
真のリーダーは態度と言動でコミュニケーションを行う
コミュニケーションの最も基本的なレベルの定義とは、情報の発信者と受信者間の情報交換です。しかし、リーダーとしてのコミュニケーションを考える場合、リーダーの普段からの態度や言動が、発する情報に更なる意味を加えることを忘れないでください。日々の言動は話す言葉とは無関係に、リーダーである自らの気質・意見・気分に関する情報を聞き手に伝えることがあります。
コミュニケーションを通じてこのリーダーは本物か、ついていく価値のある誠実な人物なのか、さらに性格のほぼすべての側面が明らかになります。口だけで行動が伴わないリーダーはすぐに見抜かれるのです。
リーダーにとってコミュニケーションは非常に重要な能力の一つであるため、本記事においてすべてを語りつくすことはできませんが、効果的なリーダーは以下のポイントを意識しています。
・経営幹部から現場の最前線で働く従業員まで分け隔てなく、組織のあらゆるレベルの人物に耳を傾ける
・オープンかつダイレクトな議論を奨励する
・本質的に必要なテーマであれば解決が困難であっても取りあげて、話し始める
・相手への期待を明確にし、効果的な質問をする
・行動計画を立てる前に他の人を巻き込み、エンゲージメントを高める
・変化や新たな取り組みに対する抵抗勢力を見抜き、コミュニケーションの取り方に細心の注意を払いながら、うまくコントロールする
コミュニケーションをより効果的にするために、自らの態度や言動についてしっかり意識しましょう。
優れたコミュニケーションを行えるリーダーを育成するには
リーダーとして優れたコミュニケーションを行うために不可欠となる3箇条と5つの重要ポイントを紹介しました。ただ、これら全てを社内育成で網羅するのは困難です。
また「リーダー向けのコミュニケーション研修」を行えている企業は少なく、行っていたとしても「効果を実感できなかった」というケースも少なくありません。
弊社「株式会社インヴィニオ」は、知識や能力のレベルに留まらせるのではなく「実力」へと昇華させることにコミットしています。事業上の成果として表れるように、人や組織が保有する「成果を生み出す能力」を引き上げ、引き出し、顕在化させます。
リーダーのコミュニケーションスキルに関してお困りごと・ご相談などございましたら、こちらからお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人:インヴィニオ編集部