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適応性2:顧客中心|カスタマーフォーカスの重要性|デニソンモデルの構成要素を紹介
目次
顧客中心を掲げて事業を行う場合、外部顧客と内部顧客の両方を考慮することが重要です。顧客中心は多くの組織が理念や行動指針として掲げているものの、自社内および顧客と関わる協力企業まで含めた実践ができている組織は、決して多くありません。
例えば、以下のことを満たせているでしょうか。
- 顧客がタイムリーに高品質の製品やサービスを受けられるように、業務を効果的に調整し、縦割り構造を打破できている
- 戦略が明確であり、顧客に望ましい影響を与えている
- 進化するクライアントのニーズに対して柔軟に対応するための変化を生み出すことができる
1つでも不安な要素がある場合は、本記事で紹介するデニソンモデルの構成要素「顧客中心(カスタマーフォーカス)」について理解することで、ぜひ実現に向けてのヒントを得てください。
そもそもデニソンモデルとは
デニソンモデルとは、「利益成長、売上成長、顧客満足度、イノベーション、従業員エンゲージメント、リスク・安全性、品質」など重要な業績指標に影響を及ぼす組織文化の要素を特定して体系的にまとめたモデルです。各従業員へのアンケート調査を基にして、自社の現状と重要課題を明確に把握できます。
デニソンモデルは、デニソンコンサルティングが開発した「デニソン組織文化診断」の主幹をなす分析モデルであり、コカコーラ、レノボ、NASA、BPなどをはじめ、世界中の企業が組織文化における課題をクリアしてきました。
デニソンモデルおよびデニソン組織文化診断は、ダニエル・R・デニソン博士とウィリアム・S.ニールによる25年以上にわたる研究と実践に基づいています。
なおデニソンモデルは以下の通り、適応性や一貫性など4つの特性、さらに変革やカスタマーフォーカスなど12の要素に分かれています。
今回取り上げる「顧客中心(カスタマーフォーカス)」は「適応性」を構成する要素の1つです。
「デニソン組織文化診断」の詳細はこちらをご覧ください。
デニソン組織文化診断とは|特長や活用する目的を紹介 – 株式会社インヴィニオ
「デニソンモデルの詳細」はこちらをご覧ください。
デニソンモデルとは?業績向上につながる組織文化診断のしくみ – 株式会社インヴィニオ
「顧客中心」を実践できている組織の特徴
「顧客中心」を実践できている組織は、顧客からの意見やフィードバックを積極的に求め、真摯に受け止めて共有し、それらに基づいて活動します。つまり、高い実績を持つ組織は、顧客のニーズを正確に理解し、予測しているのです。
さらに、各従業員が顧客と良好な関係を築くことへの熱意と意欲があり、顧客のニーズを迅速に察知して製品やサービスを柔軟に変化させます。常に顧客を中心に据えた改善を検討し、改善を施す際にも顧客への影響を優先的に考慮します。
自社の顧客は「誰」であり「関係性」はどうか
自社の顧客は「誰」であり、「どのように関わっているか」をあらためて確認しましょう。
各製品やサービスには、組織内外において多数のステークホルダーが関わっています。顧客が誰であるかを組織内外のステークホルダー全体で認識した上で、顧客と良好な関係性を構築するための習慣や仕組みを開発・構築することが必要です。
これにより、組織全体の適応性が向上し、顧客のフィードバックも得やすくなり、従業員の能力アップまで実現できるのでしょう。
「顧客中心」を効果的に実践するためのポイント5つ
顧客中心を効果的に実践するためのポイントを5つ紹介します。
- 内部および外部の顧客が明確に識別されていることを確認する(従業員も内部の「顧客」と捉えることで客観性を担保でき、効果的かつ良好な関係を築ける)
- 過去の顧客や新しい顧客からの意見を求めるための仕組みが存在し、継続的なコミュニケーションを通じて意見収集を行う。集まった意見は、顧客ニーズを共有するために定期的に議論する
- 組織の各階層で明確な顧客サービスの方針および指標を作成し、顧客からの意見を定期的に収集する。必要に応じて、顧客サービスのプロセスを調整する
- 顧客に貢献できた従業員やパートナーには報酬を与えて、好事例として社内で共有する
- 従業員に対して、顧客の問題を積極的に解決するためのスキル、リソース、権限、報酬を与える
安定した成果を得るには「顧客中心」の実践が不可欠
市場環境が激しく移り変わる現代において、安定した成果を得るためには「顧客中心」の実践が欠かせません。
一方で「顧客中心」は「できているつもり」になっており、実践が伴っていないケースも多いのも実情です。あらためて自社の体制を見直し、社内外の顧客ニーズを正確に把握できているか、把握したニーズを真摯に受け止めて製品やサービス、自社の仕組みへ反映できているかを確認しましょう。
デニソンモデルは、1000社以上の企業と比較したスコアが一目で分かる点、質問やレポートをカスタマイズできる点、信頼性と有効性が両立している点などにより、世界中の企業から支持を得ています。
そしてデニソンモデルを用いた「デニソン組織文化診断」は、単なる組織評価ではなく実績につながる組織文化診断です。企業が求める成果につながるからこそ、コカコーラやNASAのような世界的大企業にも採用されているのです。
弊社インヴィニオは、20年以上積み重ねてきた確かな実績と、デニソンを含む世界中のアライアンスパートナーから得た最先端のツールやノウハウを用いて、分析や学びのレベルに留まらせず「実績や実力」へと昇華させることにコミットします。
単なる組織評価ではなく、業績向上につながる組織文化診断を行いたい場合はもちろん、「顧客中心が根づいた組織にしたいが、何から始めるべきか分からない」「そもそも当社に組織文化診断は必要なのか」といったご相談など、こちらからお気軽にお問い合わせください。