企業をはじめ、組織で働く人々はかつてないほどに多様化しています。異なる背景を持つ人々を結集させ、そこに適切なサポートを提供することができれば、組織はさらに生産的になり、より強い文化を育むことができます。ダイバーシティとインクルージョンを高めることは、正しいことであるだけでなく、スマートなことでもあるのです。

DEIモジュールは、組織が労働力の多様性をいかに効果的に推進し、すべての従業員が公平に機会を得られるようにするかを評価するために設計されています。本モジュールをDenisonの組織文化調査（DOCS）と共に使えば、組織がダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンを促進する文化をどのように構築・強化できるかについて、より深く考察できるようになるでしょう。

ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンの定義

強い人材を育成するために、組織はダイバーシティの促進に努め、エクイティとインクルージョンを実践する必要があります。これらを強調することは、あらゆる背景を持つ従業員が歓迎され、サポートされていると感じられる組織を作るために必要なものです。ダイバーシティ、エクイティクルージョンは強い関連性を持っていますが、それぞれが独立して組織に貢献するものです。

ダイバーシティとは、「集団や組織を構成する人同士の違い」のことです。エクイティとは、「人々の扱われ方や、機会や資源へのアクセスが正当または公正であること」と定義されます。インクルージョンは、「すべての従業員の参加を増やし、多様性が組織に与える影響を活用するために設計された組織目標 」のことです。DenisonのDEIモジュールは、これらの定義を踏まえた上で、学術的な文献や一般的な記事の両方の内容に沿ったコンテンツを提供しています。

組織文化との関連性

初期の調査では、組織全体の文化がはっきりと確立されている組織は、DEIを取り巻く行動や信念もポジティブであることがわかりました。

組織レベルでの文化との関連性を観察するにはまだ十分なデータが収集されていませんが、DEIモジュールとDOCSの間には重複する部分が多くあります。

例えば、DEIモジュールでは、全従業員の参加意識を高めることを重視しており、これはDOCSの特性の一つである「自律性」（人の能力を高め、組織全体で共有するオーナーシップと責任感を生み出す）にも通ずるものです。

これには、参加型意思決定による従業員のエンパワーメント、相互依存と協力の職場環境の構築、継続的な学習と能力開発へのコミットメントを示すことによる従業員の育成などの行動が含まれます。

本モジュールでは

DEIモジュールでは、4つの重要な領域が測定できます。

• インクルージョンと敬意への認識
• 差別のない職場
• 公平で平等な機会提供
• 多様な価値観に対するリーダーシップのコミットメント

このモジュールでは、30以上の組織と34,000人以上の調査回答者を対象とした調査により、統計的に信頼できる結果が提供されています。

調査項目

1. さまざまなバックグラウンドを持つ人たちに敬意が払われています。
2. さまざまなバックグラウンドを持つ人たちが、自分も仲間のひとりである（所属している）と感じられる環境が整っています。
3. わずかな差別も許容されていません。
4. 私たちの募集・採用活動は、私たちの多様性を高めるものです。
5. さまざまな背景を持つ人々が、公私における能力開発の機会に対し、公平かつ平等なアクセスを有しています。
6. さまざまな経歴を持つ人が、公平かつ平等に昇進の機会を得ることができます。
7. ダイバーシティに関する学習へのサポートが充実しています。
8. 私たちの多様性を誇りに思うことができます。
9. リーダーたちは、ダイバーシティとインクルージョンを最重要課題として取り組んでいます。
10. 私たちは、ダイバーシティの前向きな取り組みに寄与すべく良い仕事をしています。