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最強の戦略人事

最強の戦略人事

経営にとっての最高のCAO/HRBPになる

『イノベーションのジレンマ』等を提唱した故クレイトン・クリステンセンも『一冊だけしか本を読む時間が無いなら、この一冊を選ぶ』と称賛。
日本におけるアクションラーニング®のパイオニアであるインヴィニオが、数多くのグローバル企業での実績を積んできた米国アラインオルグソリューションと手を結び、戦略・人・組織の“アラインメント”を創り上げ、事業成果を出す組織開発の“解”をここに公開。

 

次世代リーダー育成、アクションラーニングのパイオニアとして直面した『限界』

97年の創業に続き、98年には日本初でアクションラーニング®という実践的リーダー育成手法を開発し世に送り出した私たちインヴィニオですが、およそ10年程度、多くの企業様でリーダー育成の知見を蓄積する最中、ある会社で毎年25人くらい次世代経営幹部候補と目される人たちをいくら育成しても、なかなか会社自体が変わらないことに気づきました。

企業にはそれぞれ組織文化があり、実はこれが人々の思考や行動を制約していることに気づいたのです。研修プログラムに参加している間、参加者はいろいろなコンテンツや講師に触れてインスパイアーされ、自社を変えていくぞ、とモチベーションも高まるのですが、プログラムが終了して現場に戻ると、あのときの情熱的な発言や行動はどこに行ってしまったのだろうと思うほど、「普通の人」に戻ってしまっているということがたびたびありました。

それ以来、いかにして企業文化を変えるのか、より具体的には、顧客や競合を意識してそれぞれの力を糾合するような外向きの文化はどのようにして作ることができるのかが私たちにとって大きなテーマになりました。

戦略・組織・人財、私たちが出した『解』

限界を感じたと言っても、お客様の利益成長・企業変革ニーズにお応えし続けることは変わりません。

インヴィニオでは組織設計のコンサルティングに特化した、米国のアラインオルグソリューションズ社(以下AOS)と提携を行い、AOSが持つ組織デザインの方法論のエッセンスをまとめた書籍「Mastering the Cube(キューブを究める)」の日本語版を出版することにしました。

AOSはいわゆる戦略コンサルティング会社でもなく、人事コンサルティング会社でもなく、戦略の実行に必要な組織能力を特定し、それを日々の活動に落とし込み、さらに、その活動が促進されるよう組織の諸要素(業務プロセスや人材モデルや行動評価基準など)を作り込むことに特化したユニークなコンサルティング会社です。戦略を実行する、「実行体制作り」に徹したサービスを展開する会社です。

AOSは、「組織開発は企業の業績を上げるものでなければ意味がない」「業績に直結するのはその企業の競争優位性である」「日々の活動が変わらなければ出せる結果も変わらない」という思想に基づいてサービスを発展させてきた企業です。顧客や競合を意識した業務プロセスを設計し、その業務に専念できるよう諸制度を整えることで人々の意識や行動が変わる=つまり組織文化を変えることができる、という考えかたに出会ったとき、これは長年求めてきた「解」なのではないかと考えるようになりました。

この本には、多くの企業が組織設計に際して犯しがちな8つの誤りと対応策が書かれており、これらのポイントは日本の企業の組織文化を変える上で大いに参考になるのではないかと考えます。というのも、世界的なデジタルトランスフォーメーションの世の中で消費者は圧倒的な情報を持つに至り、消費者の行動に対する深いインサイト(洞察)を持たずして市場で戦うことは不可能となってきています。にもかかわらず、大企業、特に製造業ではいまだマス・マーケット時代の機能別に組織が作られていることが多く、それぞれの機能の効率を上げるために部分最適の組織運営が行われていることが多いのが現状です。このような組織形態では顧客情報が組織内で共有されにくく、顧客の動向とは無関係に自分の組織のことだけを考えた意思決定が行われがちです。

改めて顧客起点で考えたときに、自社が提供すべき価値は何か、その価値は他社には提供できないほど差異化されているのか、差異化された価値を提供するためには、組織はどのような能力を発揮しなくてはならないのか、そしてその組織能力はどのような日々の活動によって実現されるのか、などを体系的に考えていくことを可能にするAOSのアプローチは、閉塞感が蔓延する日本の伝統的な大企業にとって、現在の事業運営の方法でこの先も生き残っていけるのかを考え直す指針と具体的な解を与えてくれます。

誰のための『解』か?

この本は、特に以下のような課題意識をお持ちの方々にとっては部署・役職を問わず多くの示唆が得られると思います。

  • 方針や戦略を打ち出したが実行に移されない。 現場がどのように実行すればよいかイメージが持てていない。
    個々人の具体的な役割定義や仕事に落とし込めていない。
  • 競争優位性、差異化要因が薄れている。 市場で勝てなくなってきている。
    業績が踊り場に来ており、再成長させるきっかけが必要である。
  • 社員間での認識にズレがあったり、お客様への提供価値が不明確になっている。
  • 組織間に壁があり、本来出せるはずのシナジーが創出されない。
  • 自社のビジネスモデルを効果性の高い形で確立し、一気に成長を加速したい。
  • 中期経営計画未達が常態化しており、結果を出す企業文化を創りたい。
  • 働き方改革(仕事の削減)と業績向上を両立させたい。
  • 本社人事部門と海外人事部門との間で、あるいは事業部人事間で、これからの人事部門のあり方についてビジョンを共有し、共通言語を持ちたい。

日本語版の刊行にあたっては、特に戦略の実行を組織・人財の面からサポートする、いわゆるHRBPの方にとってもお役立ていただけるように戦略人事・HRBP経験者である特別対談も入れてあります。