デニソン組織文化診断とは

デニソン組織文化診断（DOCS：Denison Organizational Culture Survey）は、パフォーマンスに影響を与える基本的な文化的特性やマネジメント手法を評価することで、組織の文化的ダイナミクスをわかりやすく、かつ包括的に分析することを目的としています。DOCSは、25年以上にわたる組織文化の研究をもとにしたデニソン・モデルに基づき、利益成長、売上成長、顧客満足度、イノベーション、従業員エンゲージメント、リスク/安全性、品質などの重要な業績を促進する文化の特性を測定します。

従来、組織文化の調査は行動学的なアプローチをとっていたため、結果をビジネスに結びつけることが困難でした。これに対し、DOCSはわかりやすいビジネス用語で書かれており、リーダー、ステークホルダー、従業員が、組織文化が組織の有効性に与える影響を理解し、改善すべき領域を特定することができる、使い勝手のよいツールとなっています。

 

DOCSは、組織文化のさまざまな側面を表す48の項目で構成されており、参加者は15分～30分程度で回答することができます。単に回答を集計するだけではなく、回答結果をDenisonがこれまで、そして現在も蓄積している1,000社以上のグローバル企業と比較し、プロファイルをグラフィカルなモデルに集計し、結果を表示します。この方法では、スコアをベンチマーク化することができるため、企業文化の実現に向けた組織の進捗状況を客観的に評価することができます。また、組織独自のカスタマイズされた質問を盛り込むことも可能です。

 

ここで生成される円形グラフと横型の棒グラフは、組織のDOCSの全体的な結果を表しています。サーベイ結果は、ビジネスユニット、地域、レベル、機能、部門などのフィルターによってさらにセグメント化され、比較されます。

DOCSは25年以上にわたり、世界中の数千社以上の企業で使用されており、BP、コカコーラ、レノボ、NASAなどの世界的な大手企業では、企業文化と効果性の評価ツールとして選ばれています。

デニソン組織文化診断を使用する目的

DOCSは、以下のような目的にも使える価値の高いツールです:

• M&Aでの組織統合
• 戦略実行をサポートするための文化の調整
• 組織とチームのパフォーマンスの評価と改善
• 組織の再生とトランスフォーメーション
• 大規模で複雑な変革のイニシアティブの管理
• 企業文化の変革に必要な組織開発やトレーニングのニーズの把握
• 既存の従業員意識調査やエンゲージメント調査に付加価値と影響力を与える