フィドラーの条件即応モデル
DICTIONARY | 2021/12/09
フィドラーの条件即応モデル(コンティンジェンシー・モデル)(Fiedler’s Contingency Model)
1964年にフィドラー(F.Fiedler) が提唱したリーダーシップ条件適応理論の1つであるコンティンジェンシー・モデルとは、リーダーシップとは、リーダーの資質ではなく、状況に応じて役割を変える必要があるという考えをもとに、3つの変数を元にリーダーにとって有利な状況から不利な状況までを整理したモデル。
フィドラーは、リーダーの最も苦手な同僚をLPC(Least Preferred Coworker)という指数で計測し、苦手な同僚を好意的に評価するリーダーを「高LPC」、苦手な同僚を避けようとするリーダーを「低LPC」と定義した。高LPCは行動アプローチ論における課題志向、低LPCは人間関係志向に近いが、フィドラーは従来の行動論に見られる類型(スタイル)ではなく、状況統制力という原因変数として捉えている。更に状況変数として、1)リーダーが組織の他のメンバーに受け入れられる度合い 2)仕事・課題の明確さ 3)リーダーが部下をコントロールする権限の強さ の3つをあげ、結果としてあげられる業績は、リーダーのLPCと状況変数を掛け合わせたものである、と主張した。つまり、3つの変数が高ければ高いほど、リーダーによってリーダーシップを発揮しやすい状況となり、低い場合にはリーダーシップを発揮するには不利な状況になる。
リーダーシップスタイル(LPC) × 状況変数(集団との関係、課題の明確さ、権限の強弱) =結果(業績)
状況変数1: リーダーが組織の他のメンバーに受け入れられる度合い
状況変数2: 仕事・課題の明確さ
状況変数3: リーダーが部下をコントロールする権限の強さ
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